Apr 26, 2010
自粛ムードの国内旅行
今年は大地震の年でした。国内旅行も自制する雰囲気が漂う中価格帯のことを躊躇してしまった人も多かったのではないかと思います。実は我が家もそうだった。長男は来年から小学生に入学するため、保育園時代最後の思い出に計画していたのですが、停止してしまいました。来年こそどこか国内旅行に行きたいと思っています。私は、修学旅行などは行ったことがありますが、いわゆる卒業を目前に休みが増える頃、友達と卒業旅行の企画を行ってみたかったのですが、いつも企画倒れで終わっている。そこで、最終的に卒業旅行という思い出を作ることができないまま、そしてこれからもないので一生ないでしょう。別の学校に関係なく、何かを卒業すると、ひとつの旅なら可能かもしれませんね。
■ゴーン氏は1年間でサラリーマン2人分の生涯報酬を稼ぎ出す
今年も企業決算期を迎えて、決算資料と合わせて、恒例の上場企業経営者の役員報酬額などが発表された。そこで明らかになったのか、「社長の年収」であるが、やっぱりあの2人の外国人がトップと2位を分け合った。
【写真・画像】赤字経営者と年収格差100倍以上でも文句なし 日本のサラリーマン、「豊か」の基準は?
その2人とは、日産自動車のCEO、カルロス・ゴーンとソニー会長兼社長のハワード・ストリンガーだ。
毎年のように、年収ランキングの常連になった彼らは、今年も9億8200万円と8億5300万円の年収を稼ぎ出している。一般のビジネスマンの生涯報酬が5億円前後といわれている中で、1年間で2人分の生涯報酬を稼ぎ出してしまう計算だ。言い換えるなら、1人のビジネスマンの勤続年数が40年とすると、報酬的には80回分もの人生を生きたことになる。
このように、一般のビジネスマンとの差は歴然としているが、自社の社員との年収格差も凄まじいものがある。
例えば、ゴーン氏がCEOを務める日産自動車の場合、役員報酬9億8200万円に対して、社員の平均年収は684万7000円で、その格差は何と143倍にも達する。また、ストリンガー氏が率いるソニーでは、役員報酬の8億6300円に対して、社員の平均年収は923万5000円となり、格差は93倍にもなる。
果たしてこれほど年収格差が付いていて、一般社員のモチベーションは上がるのだろうか。
■赤字でも年収格差143倍 日産社員はそれほど鈍感なのか!?
日産の場合、ゴーン氏が登場した1999年以来、企業業績がV字回復し、各方面からその経営術が絶賛されたのは周知の通り。しかし、2009年には、ゴーン氏が経営トップに立って初めての営業赤字を出すことになる。
通常は赤字決算を出した場合には、企業トップは責任を取って、報酬をカットすることが常だが、ゴーン氏の報酬額は来日以来、上がり続けている。
「ゴーンさんが来た当初は、工場の縮小や人員のリストラで、『何だ、この外人は』という批判もありましたが、しかし、今は社内で批判をする人はほとんどいません。電気自動車事業などの成長戦略を打ち出していて、社内は活気に溢れています。今夏のボーナスはリーマンショック前の水準に戻りましたし、ゴーンさんのおかげと思っています」(日産の中堅社員)
一般社員とは143倍もの年収格差がありながら、ゴーン氏に対する批判の声はほとんど聞かれず、むしろ賞賛する声が多いのは、よほどゴーン氏の人気が高いのか、あるいは日産社員が鈍感なのか、どちらだろうか。
■赤字垂れ流し経営でも年収8億円が保障されたソニー会長兼社長
ソニーの場合はもっと深刻だ。2009年以来2011年の3月決算まで、当期利益はすべて赤字を計上しており、売上高も毎年下がり続けている。加えて、世界的な顧客情報の漏洩問題も指摘されており、経営上だけでなくコンプライアンスも問われているのだ。
にもかかわらず、ゴーン氏と同様に、会長兼社長というほとんど“独裁的”な立場にありながら、自らの報酬を上げ続けている。さらに、2011年3月決算では、2600億円という当期赤字を出しながら、自らの報酬は6%(4800万円)も増額している。
ちなみに、ソニーの社員の平均年収は923万5000円で、その年収格差は93倍に上ると前述したが、一般上場企業の役員報酬の平均額は4239万円となっていて、ストリンガー氏との役員報酬格差も20倍以上になっている。
役員報酬は企業業績と経営手腕に比例するという原則からすれば、日本人経営者は、外人の20分の1しか能力がなく、それほど無能だということか。
ソニーの場合、社員の平均報酬も一般企業と比べて高いのだが、それでぬるま湯に浸り、業績の悪化や不祥事にも繋がっているとはいえないだろうか。経営トップを筆頭に、一般社員まで緊張感のなくなった企業は、経営的に沈み続けていくことになりかねない。
一刻も早く、ストリンガー体制を見直すことが必要ではないだろうか。
■自ら報酬額を55%カットした大日本印刷の日本人社長
ちなみに日本人経営者の年収トップは、大東建託の多田勝美前会長で、8億2300万円。報酬ランキングで第3位に入っている。その他、タカタの高田重一郎前会長、エース交易の榊原秀夫前会長が、ベストテン入りしているが、皆、オーナー経営者や創業者一族の出身で、外部からスカウトされたり、一般社員から社長まで成り上がった人はほとんどいない。
ゼロから初めて上場企業まで育て上げた人は、人生をかけて大きなリスクを取って、創業したわけだから、高いリターンを得ても社員や周囲の人間も納得できるはずだ。
ただし、日本人の経営者は節度もわきまえていて、業績が悪ければ自ら年収を下げるケ−スもある。例えば、前年度に日本人のトップだった大日本印刷の北島義俊社長は、液晶関連部門で生産が落ち込み、広告市場も低迷するなどで、当初の経営計画の業績予想を下回ったために、報酬額を55%も減額している。
役員報酬は、社長の北島氏のほか、副社長や専務取締役から構成された経営会議で決定されたというから、これこそ日本人経営者の美徳ではないだろうか。
■平均年齢33.4歳で平均年収が1286万円の超優良企業“キーエンス”
さて最近では、業種間や企業間でも年収の格差が顕著になっている。現在、一般ビジネスマンの平均年収が499万円とされているが、ここ数年下落傾向になっている。
そんな中で、平均年収が1000万円を超える企業が38社も存在するというから驚きだ。もっとも高かったのが、朝日放送で1383万円(平均年齢41.2歳)となっている。
相変わらずテレビ局や商社が強いが、金融関連の野村HDと電気機器分野のキーエンスがベストテン入りしたことは注目される。一時不況にあえいでいた業種が、徐々に回復してきており、野村HDはリーマンショック以来業績が低迷していたが、2010年度はV字回復を果たして、翌11年には、平均年収も12・5%増加している。
FA機器のセンサーを手がけるキーエンスも、リーマンショックによる設備投資が削減される中で業績が落ち込んでいたが、2010年以降大きく回復し、平均年収も1286万円に増加した。同社の平均年齢が33.4歳と若い企業であることを考慮すると、定年まで在籍すれば、高額な生涯報酬と退職金が期待できるので、かなり恵まれた待遇であるといえるだろう。
■月収10万円に満たない会社はここだ!
その一方で、低い年収で泣く企業も存在する。ワースト1位はタイセイで、業務用の食品包装資材や鮮度保持剤などを、小ロットで販売を行う会社である。小売業の低迷に影響されて、平均年齢40歳で平均年収が220万円とかなり厳しい状況である。
ワースト2位のトスネットも警備会社で、平均年齢37歳で239万円。これも不況の影響を受けやすいサービス業なので、3.11の震災後、さらに状況は厳しくなっているようだ。
両社とも毎月の収入が10万円に満たない一方で、朝日放送や野村HDはその6倍以上の金額が支給されているということは、業種間での格差もますます大きくなっているということだ。
商社や情報・通信、金融関連分野が景気の回復で年収なども増加傾向にあるが、小売やサービス業では、まだまだ景気回復の恩恵が表れておらず、逆に東日本大震災でさらに落ち込んでいる状況だ。
ただし、この状況がこのまま続くかというと不透明で、震災以降の経済の成り行きが注目されるところだ。
■福利厚生もあなどれない! 「居心地が良すぎるのが悩み」のうらやましい企業
これまで年収の話ばかり取り上げたが、たとえ年収が高くなくても魅力的な企業がある。それは、福利厚生が充実している企業だ。最近では、独自のアイディアで社員の評判の高い制度も登場している。
ビルや工場内の電力幹線の製造や屋上緑化をサポートする共同カイテックでは、社内マッサージ制度を実施して、社内の専用室で60分500円という格安料金で、専門のマッサージ師から、就業時間内に施術を受けられるようになっている。
腰痛や肩こりに悩む社員から好評のようだが、他にも社内に、ダーツマシンが設置されたリフレッシュルームがあり、良く冷えたビールやドリンク類、お菓子、アイスまで完備され、さまざま部門の人たちの交流の場となっている。
まさに至れり尽くせりの職場環境だが、「居心地が良すぎるのが悩ましいところ」というぜいたくな悩みもあるらしい。
もうひとつユニークな休暇制度を設けている企業がある。家族や恋人の誕生日に休暇が取れる「LOVE休暇」があるのが、人材採用の代行会社ツナグソリューションズだ。合わせて、プレゼント代として1万円も支給されるところから、「会社に対する家族の理解が深まる」として、社員から支持されている。
一般的には仕事と家族サービスはなかなか両立しにくいが、これなら家族からも仕事を応援してもらえるきっかけになると好評のようだ。
最後に紹介するのが、ペットフードの製造販売を手がける日本ヒルズコルゲートだ。同社では、「ペットも大切な家族の一員」というモットーで、「ペット休暇」を設けている。まず社員がペットを飼う場合、ペットの写真を添えて書類申請すると、1万円が支給されて、ペットが死んだら、1日の忌引き休暇と社長から弔電と弔慰金1万円が支給されるシステムになっている。社業といえ、まさに動物好きの多い社員の心を掴む制度といえるだろう。
このように、ユニークな福利厚生が整っている企業は、年収だけで判断できない魅力があり、社員の満足度も高いようだ。まさに、人生の“物差し”を変えるだけで、心の“富裕層”になれるというよい例だろう。
参考資料:『週刊朝日』(2011.7.29号)、『週刊ダイヤモンド』(2011.7.16号)など
(ビリオネア・リサーチ・グループ)
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